人間の体には免疫力にかかわる3つの体内システムがあります。
それが免疫系、自律神経系、内分泌系の3つです。
これら3つは脳の視床下部という部分で総合的にコントロールされ、
密接にかかわり合い、連鎖的に反応し合っています。
3つの体内システムの働き
免疫系は体を守るための防衛システムで、体内に菌やウイルスが
侵入したときや、がん細胞などの異常なが発生したときに
それらを取り除くのが役割です。
自律神経系は、私たちの体を意識しないところで自律的にコントロールし、
体の機能を自動的に調節し、ホメオスタシス(恒常性)を保つのが役目です。
自律神経には活動時に働く交感神経と、リラックス時に働く副交感神経の2つがあり、
この2つが互いにバランスをとり合いながら、呼吸や血圧などを調節しているのです。
そして内分泌系はホルモンを生成し、体に数箇所ある内分泌腺から分泌し、
臓器や器官を調節するのが役割です。
一度に分泌されるホルモンは極微量ですが、とてもパワーがあり、
ほんの少しの量で抜群の効果を発揮します。
免疫系がアクティブな形で働くのに対して、自律神経系と内分泌系は
体を安定させるために働いているシステムだといえるでしょう。
3つのシステムの連鎖反応
例えば、日常生活の中で何らかの強いストレスを受けると、
体は緊張し、自律神経は交感神経が優位になります。
そして内分泌系は副腎皮質ホルモンのステロイドやアドレナリンなどを分泌し、
脈拍、血糖値が急上昇します。
アドレナリンは白血球の中の顆粒球を活性化するので、
相対的にリンパ球が減ってしまいます。
そして、増えすぎた顆粒球は外部から体内に侵入した細菌だけでなく、
体に必要な菌まで攻撃してしまい、組織の炎症を起こしてしまいます。
また、酸素の消費量も増えるため、体内の活性酸素も増加してしまうため、
組織がダメージを受け、病気になるリスクが高まってしまうのです。
これはほんの一例ですが、このように免疫系、内分泌系、自律神経系は
密接に繋がりあい、お互いに影響を与え合っているのです。
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