私たちの体の中では毎日5,000個ものがん細胞が作られているといいますが、
普通は私たちの免疫ががん細胞を排除するので、がんにはなりません。
がん細胞とは普通の細胞が遺伝子変異を起こしたものですが、
これがかたまりになった状態ががんと呼ばれます。
私たちの遺伝子には細胞の増殖を促進するアクセル遺伝子と、
細胞の増殖を抑制するブレーキ遺伝子があります。
この2つの遺伝子の働きによって細胞は増殖して成長し、やがて死んでいくのですが、
何らかの原因でブレーキ遺伝子が正常に働かなくなると死ぬはずの細胞が死なず、
がん細胞化してしまうのです。
ブレーキ遺伝子が故障する原因としては、紫外線、放射線、化学物質、ウイルスなどが考えられますが、このブレーキ遺伝子の異常は遺伝するので、がん細胞ができやすい体質も遺伝すると考えられています。
なぜがんになるのか?
がん細胞ができても、通常はNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などのリンパ球が
がん細胞を見つけ次第殺すのでがんにはなりません。
しかし、免疫細胞が正常に働いていない場合(免疫力が低下したとき)には
ここぞとばかりにがん細胞は増殖し、大きく成長してしまうのです。
免疫力を低下させる原因は様々ありますが、
一番よくないのがストレスといわれています。
強いストレスを受けると、分泌されたアドレナリンがリンパ球の活動を抑制したり、
ストレスに耐えるために分泌されるステロイドホルモンがNK細胞などの免疫細胞を
殺してしまうため、免疫不全状態になってしまうのです。
ストレスに限らず、何らかの原因で免疫力が低下しているときに
がん細胞は成長します。
また、加齢と共に免疫細胞の活性が低下していくので、
年齢を重ねるほど、意識して免疫力を高める必要があるのです。
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