ビタミンB1は別名チアミンとも呼ばれ、豆類や豚肉に多く含まれています。
水溶性のビタミンで、食材を調理する際に失われやすいのが特徴です。
日本では平安時代~昭和30年代に至るまで、脚気が国民病として蔓延していましたが、
原因は白米食によるビタミンB1の欠乏でした。
昔はたっぷりのごはんに少しのおかずしか食べなかったので、
必要な栄養素が十分摂れていなかったために、脚気になる人が多かったんです。
そして現代でも、偏った食生活によって、脚気が増加傾向にあるそうです。
偏食が招くビタミンB1欠乏症
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換するときに必要なビタミンなので、
炭水化物の摂取が多いほど、消費量も増えていきます。
そのため、普段から炭水化物をよく食べる人ほど、
ビタミンB1の欠乏症になりやすいのです。
また、アルコール分解の際にも使われるため、
お酒よく飲む人も欠乏症の恐れがあります。
ビタミンB1が不足すると?
脚気やウェルニッケ脳症などの病気を発症することがあります。
ウェルニッケ脳症とはアルコール摂取量の多い人によく発症する病気で、
眼球運動障害、運動失調などの障害を引き起こします。
病気までいかなくても、様々な症状が出てくる場合があります。
疲れがとれない、食欲がない
ビタミンB1が不足すると、糖質のエネルギー変換ができなくなるため、
いつも体がだるい、疲れやすい、食欲がないなどの症状が出てきます。
イライラする、頭痛がする
脳のエネルギー不足によって、脳神経が正常に働けなくなり、イライラする、
怒りっぽくなる、集中力が続かない、頭痛やめまいなどの症状が出てきます。
脳神経の不調が末梢神経まで影響が及ぶと、下肢にしびれを感じることもあります。
ビタミンB1は水溶性のため、過剰に摂取しても尿や汗で排出されますので、
摂りすぎに注意する必要はありません。
ビタミンB1は、うなぎ、小麦胚芽、豚肉、豆類などに多く含まれていますが、
調理の段階で壊れてしまうことが多く、加熱調理では半分程度も失われます。
そのため、積極的に摂取を心がけたいビタミンですが、食品から十分な量が
摂れない場合は、手軽に摂れるサプリメントを利用するのもひとつの方法です。
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