プラシーボとは偽薬という意味で、外観は本物そっくりですが、
何ら薬理作用のある成分は入っていない錠剤やカプセルのことです。
偽薬は新薬開発の際に効き目を確認するための比較試験で使われたりします。
この実際には何の効果もないはずの偽薬を飲んだり、何ら治療効果のない偽手術を受けて、本当に症状が改善したり、治癒したりすることをプラシーボ効果といいます。
自覚的に改善されたように感じるだけの場合もありますが、
実際に改善・治癒することもよくあるという不思議な現象です。
「必ず効く」「治る」と思い込むことで、その通りになる訳ですから、
症状を改善・治癒させているのは偽薬ではなく、思考ということになります。
それ自体には何の作用もないはずなのに…
プラシーボ効果は肯定的な思考が現象として現れることですが、
これとは逆に否定的な思考が現象として現れるのがノーシーボ効果です。
有名な実験で、目隠しをした死刑囚に血液を抜いていると思わせて、
(実際には手首に水滴を垂らして、水の音を聞かせていただけ)
医師から総出血量が体重の10%を越えたと告げられた瞬間に死んでしまった。
というものがあります。
また、新薬の臨床試験で副作用があることを告げておくと、
偽薬を飲んだ被験者にも副作用が現れることがあるそうです。
ノーシーボ効果もプラシーボ効果もそれ自体には何の作用もないのに、
実際に効果があることが確認されているんです。
いったいどうしてこんなことが起きるのかといえば、やはり私たちの思い込みなんです。人間の思考や信念は薬や手術よりも効果があるということになんですね。
私たちの肯定的思考が良い結果を生み、逆に否定的な思考が悪い結果を生む。
これがプラシーボ効果とノーシーボ効果です。
ということは健康や病気に関することでけではなく、
日常生活、あるいは人生そのものも同じことではないでしょうか。
良い思考が良い現実や成果となって現れ、悪い思考が悪い現実となって現れる。
つまり自分が信じた通りになる、ということかもしれません。
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