人間は何か嫌なことがあると、嫌な気分になり、
そして、しばらくはそのことばかりに囚われて頭の中が一杯になってしまうもの。
おまけにその嫌なことがあったときだけではなく、
何度も繰り返し繰り返し思い出しては、嫌な気分を再現してしまう…。
そんな経験は誰にでもあるものですよね。
俗に「病は気から」といいますが、これは本当のことで、
実際、そのときの気分によって分泌されるホルモンが変わるので、
体調に大きな影響を与えるんです。
ネガティブな感情が免疫力を下げる
感情の動きはホルモンの分泌に影響を与えます。
心地よいと感じているとき、つまりいい気分のときには、
呼吸や心臓の鼓動は穏やかになり、体はリラックスします。
幸福感をもたらすアセチルコリンなどが分泌され、
副交感神経が優位の状態になり、消化管のぜんどう運動も活発となります。
ストレスの多い現代社会では、多くの人は交感神経優位の状態の方が長いため、
副交感神経を優位にすることで白血球中の成分バランスがよくなり、
免疫力が活性化されるんです。
逆に、怒り、悲しみ、不安などネガティブな感情のときには
アドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなどの
ストレスホルモンと呼ばれるものが分泌されています。
ストレスホルモンが分泌されているときは、交感神経が緊張状態になっているため、
血管が収縮して血行が悪くなり、血圧を上昇させます。
交感神経の緊張状態が長く続けば、白血球の成分バランスも崩れ、
免疫力も低下してしまうんです。
さらに、血流が悪くなることで生活習慣病の発症リスクも高まります。
また、ストレスを感じるとお腹の調子が悪くなる人も多いと思いますが、
これも自律神経のバランスが崩れることで、腸管の運動が阻害されて起こるんです。
下痢や便秘によって腸内細菌のバランスが崩れ、やはり免疫力が低下してしまいます。
ネガティブな気分をいい気分に転換しよう
普通に生活していれば、誰でも何かしら嫌な状況や嫌な人に遭遇して
ストレスを感じたり、怒りを覚えたりすることがあります。
しかし、多くの人はその瞬間だけでなく、後から何度も思い出して
嫌な気分を何度も味わってしまいがちです。
そのとき頭にきたり、不愉快になるのは仕方ありませんが、
何度も思い出して嫌な気分になっても、得することはひとつもありません。
メンタルだけでなく、免疫力にまで悪影響を及ぼすだけです。
日常的にネガティブな感情になりがち…という人は、
- なるべく早くその思考から注意をそらし、自分が心地よいと感じる思考にスイッチする。
- 嫌な状況の中にも何かしらポジティブな面があるのではないか?と探す。
といった、思考の転換を心がけてみましょう。
最初は上手くできないと思いますが、練習すれば段々に上手くなりますよ。
コメントを残す